地上局とは


  地上局とは宇宙に打ちあがった人工衛星と通信を行うための設備を意味します。地上局は宇宙の人工衛星との通信という、言わば生命線を繋ぎ続けるという重要な役割を担っています。 日本大学では打ち上げられる人工衛星からのデータの受信、命令の送信のために日本大学理工学部船橋キャンパスに地上局を設けています。このページでは、地上局の設備の詳細および運用ソフトウェアについてを紹介します。


地上局詳細 / 運用ソフトウェア

地上局運用ソフトウェア


  地上局ソフトとは、軌道解析ソフトウェア、アップリンクソフトウェア、ダウンリンクソフトウェア、データーベースソフトウェア、電力シミュレータ、姿勢解析ソフトウェアの6つからなりたち、衛星を運用する上で必要不可欠なものです。これらのソフトから、衛星の軌道を計算したり、命令を送受信、受信データを整理といったことが可能になります。詳しくは以下の個別詳細をご覧下さい。

各ソフトウェア詳細

軌道解析ソフトウェア / アップリンクソフトウェア / ダウンリンクソフトウェア
データベースソフトウェア / 姿勢解析ソフトウェア / 電力シミュレータ

軌道解析ソフトウェア

−OrbitMaster−

  高度約650kmを周回する予定のSEEDSは、地球を約98分間で1周します。電波は直進するという特性上、その1周回の中で通信を行う時間は限られていて、最悪の場合通信できない周回もあります。その限られた時間は、最大でも15分ほどで、1日5,6回ほど通信を行う機会があります。衛星の運用を行うためには、通信をしなくてはならないため、その機会がいつ来るのか知る必要があります。その機会を知るためには、SEEDSが今どこにいて、いつSEEDSが可視範囲(SEEDSと通信できる範囲)に入るのかを予測する必要があります。

  また、SEEDSとの通信を効率よくするために、指向性アンテナを用いているため、常にSEEDSにアンテナを向ける必要があり、SEEDSが現在、どの方向にいるのかを知る必要があります。

  さらに、SEEDSは、秒速数kmで移動する軌道に投入されるので、電波のドップラー効果が起きます。 私たちがドップラー効果を身近に感じられるのは、救急車が近づいている時に、サイレンの音が通常より高く聞こえ、離れていっている時は、サイレンの音が低く聞こえるという場合でしょう。これは、音波の周波数が高いか、低いかということです。この現象が、電波におきているので、SEEDSと通信するためには、常に(送受信共に)通信周波数をシフトさせる(ずらす)必要があります。


OrbitMaster

  そこで、本地上局では、これらの要求を満たすために、あらかじめ軌道計算を行います。軌道計算は、NORAD(北アメリカ航空宇宙防衛司令部)の有志団体が提供しているNASA Two Line Formatの軌道データを用いることで比較的容易に行うことができます。軌道計算ソフトは、VBで開発し、簡易軌道計算やSGP4による軌道計算、無線機の自動周波数制御、アンテナローテータの自動制御を行うことができます。さらに、受信したデータを用いて、SEEDSの電池残量を推定する機能や、現在、屋上のアンテナがどの方向を向いているのかをCGで表示する機能、太陽の軌道計算機能などがあります。

http://celestrak.com/NORAD/elements/で軌道データを取得することができます.

-UP-

アップリンクソフトウェア


  アップリンクソフトウェアは、軌道上を周回しているSEEDSに、指令を与えるためのアップリンクコマンドを作り、送信するものです。アップリンクソフトウェアは、パソコンで作られたSEEDSをコントロールするためのデジタル信号を作ります。また、そのデジタル信号をアナログ音声信号に変換し送信機からアナログ音声信号を送信するTNC(ターミナル・ノード・コントローラー)を制御します。地上からSEEDSを管理するためにどの命令を、いつ実行するかコマンドを組み合わせてアップリンクコマンドを作成します。

  例えば、デジトーカーを300秒動作させたい場合は、

  • アップリンク後15秒−CW送信停止
  • 16秒−音声再生
  • 316秒−音声ストップ
  • 317秒−CWハウスキーピングデータ送信

というアップリンクコマンドをアップリンクソフトウェアが作成します。SEEDSはアップリンクコマンドを受信すると、命令を実行しデジトーカーを再生させます。SEEDSは約3時間半のアップリンクされたタスクを記憶し、実行することができます。この機能を用いて、アップリンクを行ってから軌道2周回の間のどこでも、ミッションを行うことができます。

詳しいSEEDSのコマンド一覧はこちらをご覧下さい。

UplinkSoftware
-UP-

ダウンリンクソフトウェア


  SEEDSからは、ハウスキーピングデータ(CW)、ミッションデータ(FM)として、システム状態、電力、外部温度、内部温度、姿勢などの様々なデータがCWやFMパケットとして送信されてきます。そこで、地上局においてはそれらのデータを受信・保存し、解析を行わなければなりませんが、それらデータの受信を自動で行え、また、リアルタイムで見ることのできるソフトウェアを開発する必要がありました。

  このソフトは衛星からダウンリンクされてくるバイナリデータを受信し、リアルタイムでデータを変換して、地上局員が衛星の状態を知ることができるようするソフトです。また、得られたデータを保存し、データベースソフトへと渡すことができます。

  衛星からダウンリンクされてくるデータにはハウスキーピングデータとミッションデータとの2種類があり、さらにそれら2種類のデータは衛星の状況や必要性に応じて、多くのパターンに分けられています。このソフトはどのような種類のデータでも自動で受信・データ変換・保存を行うことができます。

  開発言語としてはその扱いの容易さから、Visual Basicを用いています。

CWデータ DownlinkSoftware1
FMデータ DownlinkSoftware2
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データベースソフトウェア  

−Brahe−

  SEEDSから得られるハウスキーピングデータ・ミッションデータは、膨大なものとなります。これらのデータは、日本大学地上局のみで得られるのではなく、他大学の地上局やアマチュア無線家の方々の協力により得られます。また、データはハウスキーピングデータ・ミッションデータだけではなく、アップリンクソフトのデータなどの各運用データもあり、きちんと管理する必要があります。

  データベースソフトウェア(Brahe)は、これら全てのデータを格納し、必要な時間の必要なデータを検索し、データファイルをつくるソフトです。また、受信の際に壊れたハウスキーピングデータ・ミッションデータの破棄を行い、これらのデータを再度受信するための運用データを、アップリンクソフトに送ることも行います。

-UP-

姿勢解析ソフトウェア  

−iksid−

  現在説明ページ製作中

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電力シミュレータ  

−Arc ver.2−

  現在説明ページ製作中

-UP-